撮影を開始したのは午前9時頃だっただろうか。真東よりすこし南よりの冬の朝の太陽で撮影の条件としてはかなり厳しい逆光だ。その上駅前はバス、タクシー、人の往来が激しくビデオの撮影はけっこうつらい。都心へ向かう通勤通学客は駅に吸い込まれるように足早、駅からハイキングに向かう人達は余裕をもって駅から出てくる。中央線都心部と山岳部のジャンクションらしい風景である。
高尾駅は荘厳な和風建築の駅舎である。なんでも大正天皇御大葬の時、柩を送りだすために造られた新宿御苑仮停車場を昭和2年に移築したものなんだそうだ。
国家の一大行事とは云え、こんな立派な駅舎を造ってしまうというのも現代では考えられない。
また当時、大葬の礼のためにどんな形式の列車がどんな編成で走ったのか、それは国民はどのように見たのか、疑問や興味がわく。
ちなみに大正天皇の多摩御陵と昭和天皇の武蔵野陵は北に約1キロのところにある。
仮停車場として造られたとは云えその後高尾駅として80年以上使われていることになる。
駅には特にそういったことを説明したパネルも石碑も何もなかったようだ。
大正と昭和の時代の境目を見た歴史的建築物としてもっと評価されてもよいのでは? |