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そんな駅の肖像を描く 駅物語
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(京阪電鉄・宇治線)
〜 アーティスティックな空間を作る現代建築の駅
〜
約10年ぶりに宇治にやってきた。10年前に来た時は平日の午前、澄んだ朝の空気にお茶の香りがとても心地よい雰囲気を作り出していた。いつも観光客でにぎわう京都にあって、京都市内とは少し距離があるということもあり人出もそう多くなく、ゆったり落ちついて歩くことができた。近くにある平等院鳳凰堂にも感動した。
当時、宇治駅の周辺がどうだったかというと実はあまり記憶に残っていないのだが、景色は大きく変わったようだ。まず最初に驚くのは、京阪電鉄のこの駅の駅ビルと駅舎の間をJR奈良線の線路が横切っていることだ。昔の地図によるとJR奈良線の線路をくぐってから宇治駅となっていたようだ。つまり今の駅前ロータリーのあたりが旧宇治駅の駅舎とホームがあったところらしい。
そして新しい駅舎。グッドデザイン賞を受賞したという予備知識はもっていた。実際に見てみると、ホームから改札を出た駅舎にかけては、ある意味無機質で寒色の近未来的な斬新なデザインであった。後にインターネットで宇治駅について調べていると、この駅の建築をデザインした
若林広幸氏を紹介したサイト
に出くわした。そこで若林氏は南海電鉄のラピートもデザインした人だと知る。
若林氏自身が語る設計のコンセプトを読んで「ああなるほど」とうなずいた。宇治駅周辺の土地はJRの線路を境に、歴史ある静かな観光地という一面と、工場地帯という二面性がり、建築にも二面性をもたせてあるという。宇治橋から観光客の目で駅の方を見ると、平等院をイメージしたという駅ビルもそう奇をてらったものではなく景観にとけこんでいる。一方地下道を抜けるとそこは半円をふんだんにとりこんだ大胆なデザイン。工場地帯が見える場所がら、美しさや心地よさを求めたものとは違うアーティスティックな空間芸術というものを感じさせた。(2002. 2.25撮影)
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